よく使う頼み方に名前を付ける

この記事についてAbout this article

ゴールGoal よく使う頼み方を一言で呼び出す

こんなあなたへFor you if 似た依頼文を毎回書き直している方

この記事の要約Summary

よく使う頼み方を登録しておくと、次からは一言で同じ仕事が返ってきます。型の書き出し方と育て方です。

所要時間Time
4分 作業時間:約work approx. 20分 min
必要な準備What you need
アプリケーションApps Claude(有料プラン)ChatGPT(有料プラン) いずれか1つ
データData 毎回おなじ手順の仕事1つ

同じ依頼を繰り返すなら、手順ごと登録して、次からは一言で呼びます。

※2026年9月時点


長い依頼文が、名前を呼ぶ一言に縮む。定型の 8 割は手順書で流し、人の頭は例外の 2 割に使う。月 1 回 5 分で育てる。分類の仕方、返信テンプレ、例外の扱い、手順書を登録、一言で呼ぶ、月 1 回育てる

定型の対応は、手順ごと一度だけ登録します。次からは毎回の長い依頼文が 名前を呼ぶ一言 に縮み、同じ品質の仕事が返ってきます。

「毎回同じ依頼文、面倒じゃない?」

メール、請求書、議事録。AIに頼める仕事が増えてくると、鋭い方はこう感じます。

便利そうだけど、同じような依頼文を毎回書くのは面倒じゃない?

この記事は、その疑問へのお答えです。 結論はこうです。

定型の対応は、手順ごと一度登録しておく。 次からは短い一言で、同じ品質の仕事が返ってきます。

題材は、どの会社にもある「よくある問い合わせへの返信」です。


AIに渡す「業務マニュアル」

AIサービスの中には、決まった手順を書いた文書をあらかじめ登録しておける仕組みが用意されていることがあります。 「スキル」という呼び名のこともあれば、別の名前のこともあります。 呼び名も登録のしかたも契約しているサービスによって違うので、そこは提供元の説明で確認してください。

会社のルールを1枚に書いてAIに毎回読ませる「指示書」は、わが社の一般ルールにあたるものです。 口調、書式、大切にしたいこと。 今回登録するのは、そこから一段細かい「この仕事のやり方」です。

くわしくはこの記事でAIに教える「指示書」の作り方指示書(わが社の一般ルール)の書き方は、この記事にあります。

新人に「メールはこう書いてね」と教えるのが指示書。 「返品の問い合わせが来たら、この手順で」と教えるのが、今回の話です。

一度登録しておけば、次からは「あの対応をお願い」で通じます。 毎回の長い依頼文が、名前を呼ぶ一言に圧縮されるわけです。

見どころ:毎回書いていた長い依頼文が、一言に縮むところ。

  1. 上の大きな箱。これまで毎回書き出していた依頼文です。分類のしかた、テンプレ、例外の扱いまで、そのつど書いていました。
  2. 真ん中の矢印。その中身を手順書としてまとめ、名前を付けて一度だけ登録します。
  3. 下の小さな一言。次の日からは、この名前を呼ぶだけで同じ手順が走ります。

毎回書いていた長い依頼文が、一言に縮むところ

(呼び名や登録のしかたは、契約しているサービスによって違います)


20分でやること

題材は、どの会社にもある「よくある問い合わせへの返信」です。ある会社では、届く問い合わせの 8 割が 3 種類でした。

よく来る依頼を、3種類書き出す

先月の受信箱をさかのぼって、同じ対応をしたものを数えます。たいてい 3 つくらいに片寄っています。

  • 見積依頼 → ヒアリング項目を返して、概算の目安を伝える
  • 納期の確認 → 注文情報を確認のうえ、標準納期を案内する
  • 返品・交換 → 条件を案内して、手続きの流れを伝える

「8 割が 3 種類」。これが定型化の合図です。

3 種類の名前と、それぞれの返し方が 1 行ずつ書けている

うまくいかないときは

どれも 1 回ずつでばらばら → まだ登録する時期ではありません。同じ対応を 3 回したときに戻ってきます。

手順書を1枚書く

その 3 種類を、ひとまとまりの文章にします。メモ帳で構いません。

【手順書の名前】問い合わせ返信 手順:

  1. 渡された問い合わせメールを読み、「見積依頼/納期確認/返品交換/その他」に分類する
  2. 分類に応じた返信テンプレ(下記)をベースに、相手の状況に合わせた下書きを作る
  3. 「その他」に分類したもの、金額や特別対応の判断が要るものは、下書きを作らずに「人の判断が必要」と要点を整理して報告する
  4. 下書きには件名も付ける。送信はしない (以下、3種類の返信テンプレ本文)

大事なのは 3 行目と 4 行目です。判断が要るものは人へ回し、送信は自分でする。

分類・テンプレ・例外の扱い・やらないこと、の 4 つが書けている

うまくいかないときは

長すぎる気がする → 長くて構いません。書くのは一度だけです。

登録して、名前を呼んでみる

登録の場所と呼び名は、契約しているサービスによって違います(「スキル」と呼ぶこともあります)。 提供元の説明で「手順書を登録する」にあたる項目を探して、書いた 1 枚を登録します。

そのうえで、翌朝こう頼みます。

今朝の問い合わせメール3件、「問い合わせ返信」でお願い

長い依頼文を書かずに、前と同じ形の下書きが返ってくる

うまくいかないときは

登録する場所が見つからない → 無料プランには無いことがあります。その場合は手順書をファイルのまま渡し、「まずこの手順書を読んで」と添えれば同じことができます。

しばらくすると、こんな報告が返ってきます。「2 件は下書きを作りました(見積依頼 1・納期確認 1)。1 件は特注品のご相談のため、人の判断が必要です」。

定型の 8 割は流れ、人の頭は例外の 2 割に使う。この配分こそが、手順書にしておく狙いです。


月に一度、型を育てる

手順書は作って終わりではなく、育てる道具です。 運用のコツを3つ。

  • 例外が増えたら型に昇格:「その他」に同じ相談が3回来たら、4つ目の分類として書き足す
  • テンプレの言い回しを更新:送信前に自分がよく直す箇所は、テンプレ側を直す。直しが減っていきます
  • 判断基準を明文化していく:「10万円以上の見積は必ず人が確認」のような線引きを、気づいたときに1行足す

月に一度、5分の見直しで十分です。 テンプレを育てるほど、確認は速く、品質は安定していきます。


まとめ

  • 同じ依頼を繰り返すなら、手順ごと登録して名前を付ける
  • 分類 → テンプレ選択 → 下書き、例外は人へ報告、という型が汎用的
  • 呼び出しは一言。定型の8割が流れ、人は例外の2割に集中
  • テンプレは月1回の見直しで育てる

一度うまくいった頼み方は、名前を付けた時点で「仕組み」になります。 AIはあくまで道具です。 自分の仕事のどこが定型で、どこが判断なのか。 その見極めができる人が、道具を仕組みに変えていきます。


次回:「この記事の図もAIが作っている」

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