300枚でも、指示は1回

この記事についてAbout this article

ゴールGoal 確認を例外だけ見るに変える

こんなあなたへFor you if 領収書や伝票を何百枚と抱えている方

この記事の要約Summary

領収書300枚でも、指示は1回で済みます。確認を「全部見る」から「例外だけ見る」に変える考え方です。

所要時間Time
4分
必要な準備What you need
環境Setup Windows か Mac のPC
アプリケーションApps Claude デスクトップ版(有料プラン)

増えるのは枚数だけで、頼み方は変わりません。 変わるのは、確認のしかたです。

※2026年9月時点


300 枚で変わるのは、確認のしかた。指示は 1 回のまま。件数・合計・重複は機械で照らし、人は例外の 6 枚だけ見る。指示、確認のしかた、人が見る枚数

領収書が 10 枚から 300 枚になっても、指示は 1 回のままです。変わるのは確認のしかたで、件数・合計・重複は機械で照らし、人は例外の 6 枚だけを見ます。

「10枚ならできても、300枚は?」

請求書のPDFを読ませて、Excelの台帳にまとめてもらう。この連載でお見せしたときの枚数は10枚でした。

くわしくはこの記事で請求書PDFを、Excel台帳に請求書10通を台帳にした記録は、この記事にあります。

10枚なら、正直、自分でやっても30分で終わります。 やってみて「便利だな」とは思っても、それで仕事が変わる感じはしないかもしれません。

10枚ならできても、300枚だと破綻しない?

この記事は、その疑問へのお答えです。 結論を先に言います。

破綻するのは、指示の側ではありません。 指示は1回のまま。破綻しそうになるのは「確認のしかた」のほうです。 そこを切り替えられれば、量は問題になりません。


やったこと

撮影用に、領収書を模したテキストファイルを300枚つくりました。 2026年4月から8月までの、5か月ぶんという想定です。 店名も金額もすべて架空のものです。

そのうち6枚は、わざと読み取れないようにしてあります。 金額がかすれているもの3枚、日付がないもの2枚、店名がないもの1枚。 実際の紙の束にも、必ずこういうものが混ざるからです。

頼んだのはこれだけです。

「このフォルダの領収書を全部読んで、日付・店名・金額の一覧をCSVにして。 読み取れなかったものは、無理に埋めずに理由を書いて分けておいて」

10枚のときと、ほとんど同じ文章です。 違うのは「フォルダの中身が10個か300個か」だけでした。


出てきたもの

300行のCSVと、1枚のレポートが出てきました。

見どころ:数を数えることと、例外を挙げることが、分かれている。

  1. 300枚のうち、そのまま使えるのが294枚、要確認が6枚。指示は1回。
  2. 要確認の6枚は、ファイル名と理由と、次に何をすればいいかがセットで並ぶ。
  3. 「量が増えても、指示は増えません」。増えるのは確認する枚数ではなく、確認のしかたが変わるだけです。

数を数えることと、例外を挙げることが、分かれている

かかった時間は、体感で1分ほどでした。 ただ、ここで見てほしいのは速さではありません。 6枚を、AIが自分から「これは読めなかった」と申告していることです。


全部を見る、から、例外だけを見る、へ

10枚なら、出てきた一覧を上から下まで目で追えます。 300行では、それができません。 できないことを認めたうえで、確認のしかたを組み替えます。

見どころ:灰色が294枚、赤が6枚。人の目が要るのは赤だけ。

  1. 赤いマスが、AIが「読めなかった」と申告した領収書です。
  2. 残りの294枚は、金額・日付・店名がそろっている。ここは1枚ずつ見ません。
  3. 指示は1つのまま。増えたのは枚数だけで、頼み方は変わっていません。

灰色が294枚、赤が6枚。人の目が要るのは赤だけ

294枚を見ないかわりに、機械で確かめられることを確かめます。 レポートの上半分がそれです。

  • 件数:フォルダの中のファイル数と、CSVの行数が一致しているか
  • 合計:読み取れた金額の合計。これを会計ソフトの数字と突き合わせる
  • 重複:同じ日付・店名・金額の組み合わせが二重に入っていないか

この3つが合っていれば、「1枚も落ちていない」「二重計上がない」ことは言えます。 言えないのは「金額が正しいか」です。 それは合計を別の数字と突き合わせて初めて分かることで、一覧を眺めても分かりません。


数えることは任せて、判断は持つ

大事なのは、6枚がAIから出てきたという点です。

こちらが300枚を見比べて「この6枚が怪しい」と選んだのではありません。 「読めなかったら、埋めずに理由を書いて分けて」と最初に伝えてあるので、AIのほうから挙げてきます。

逆に言うと、この一言を入れ忘れると危ない。 入れないと、読めなかった欄が空欄のまま300行に紛れます。 300行のうちのどこかにある空欄は、まず見つかりません。

「分からないものは分からないと書いて、別にしておいて」。 量が増えるほど、この一言の値打ちが上がります。


まとめ

  • 10枚が300枚になっても、指示の文章は変わらない
  • 変わるのは確認のしかた。全部を目で追うのをやめて、件数・合計・重複を機械で照らす
  • 人が見るのは、AIが自分から挙げた例外だけ
  • 「読めないものは埋めずに理由を書いて分けて」を必ず入れる。これが例外を表に出す
  • 合計は、必ず別の数字(会計ソフトなど)と突き合わせる

数えるのは作業です。 その数字を受け入れるかどうかを決めるのが、あなたの仕事です。


次回:「発注ゼロで社内ダッシュボードを作る」

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